Starlight Terrace

【注目の天文現象】 土星が観測好期

その後のラヴジョイ彗星

今月も愛しの女医さんを狙って、2週連続で出撃してきました。
まずはバレンタインデーの夜に伊豆稲取で撮った画像がこちら↓

2014q214.jpg
【2/14のラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡
 ISO1600,F2.8,総露出時間15分(3分×5コマ加算),
 中型赤道儀使用,トリミングあり

地球からも太陽からも遠ざかったため、さすがに肉眼では存在確認困難な明るさとなり、だいぶ大人しくなってしまった感じです。それでもまだ小型双眼鏡では見やすい状況でした。
写真で捉えられる青いイオンテイルは淡くなったとはいえ、まだそこそこ伸びているようです。その下側にはダストテイルと思しき若干黄色味を帯びた広がりが認められます。

20日山梨県大月市某所にて撮影。こんなのが撮れました↓

2014q215.jpg

彗星のイメージは前の週とあまり変わりませんが、尾の途中に妙なモノが写ってます。拡大すると↓

2014q215b.jpg
【小亜鈴星雲M76に接近するラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)】
 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡
 ISO1600,F2.8,総露出時間16分(2分×8コマ加算),
 中型赤道儀使用,トリミングあり

彗星のイオンテイル越しに季節外れのクリスマスカラーで彩られた天体が確認できますが、これはペルセウス座にあるM76という惑星状星雲で、「小亜鈴星雲」と呼ばれているものです。M78星雲ならウルトラマンの故郷として名前だけはご存知の方も多いでしょうが、M76星雲はかなりマイナーな天体で、知ってる人は少ないと思います。
惑星状星雲は太陽と同規模の恒星が最期を迎えた際に放出するガスの拡散によってできる天体で、こぎつね座の「亜鈴星雲(M27)」が有名ですが、M76はそれを小さくしたような姿であることから「小亜鈴星雲」というニックネームが付いてます。この日は彗星がその傍にやってきて、日本からはちょうど尾の重なるところが捉えられたのでした。M76の見掛け上の大きさに比べると彗星が大き過ぎて、ランデブーと言うにはバランスが悪いですが、接近記念のツーショット写真になりました。

Love女医さんはこの後さらに北上を続け、3月にはカシオペヤ座にやってきます。3/11ごろには「E.T.星団」の異名を持つ散開星団NGC457に近づき、それとのツーショットが狙えそうです。