夜空のコラム
春の星座の1つである「かんむり座」の方向に少し特異なタイプの星があります。普段の明るさは肉眼では見えないレベルなのに、突然2~3等級まで増光する性質を持つ星で、「かんむり座T星」という名称が付いてます。1866年5月と1946年2月に増光が観測されてい…
昨日、アトラス彗星(C/2024 S1)が太陽のすぐ傍まで近づいたところで力尽き、消滅してしまいました。この彗星は太陽をかすめる軌道を持ったクロイツ群のメンバーで、太陽最接近日の約1か月前の割と早期に発見されたこともあり、肉眼でも見えるような大彗星に…
6/7(金)の深夜にCMOSカメラで3つの球状星団を撮影してました。それらの画像がこちら。 【 M4(さそり座)】 【 M5(へび座)】 【 M13(ヘルクレス座)】 共通撮影データは次のとおりです。 ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain60・180・300, …
先週末に新潟県南部某所にてこんな写真を撮ったのでした。 【交差する黄道光と天の川】 キヤノンEOS Ra + シグマ20mm F1.4DG HSM Art,F2.8,ISO6400, 総露出時間4分(15秒×16コマ,Sequatorにて処理),三脚使用(固定撮影)2つの光の帯が写ってますが、左側…
昨年のクリスマスの日に打ち上げられたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)による初観測画像が日本時間で今日の6時に公開されました。JWSTはあのハッブル宇宙望遠鏡(HST)の後継機となりますが、その主鏡の口径は約6.5mと巨大で、HSTと比べると面積比で7倍…
1か月ほど前に電波望遠鏡で銀河系中心部にあるブラックホールの姿を捉えたというニュースがありました。ブラックホール自体は光るわけではないので、その周辺にあるガスなどが発する光が強い重力で曲げられてできた「光子リング」を捉えたもので、「ブラック…
働き方改革のお蔭で今月前半の有休消化を課せられてしまい、とりあえず今日休むことに。そこで昨日、仕事を終えてから急遽☆撮り遠征を敢行しました。行き先の選択肢が3箇所ほど浮かびましたが、好天が一番期待できると踏んだ伊豆稲取をチョイス。ちょっと出…
今年もふたご座流星群の活動ピークがまもなくやってきます。流星群は主に彗星が撒き散らしたダスト粒子の流れの中に地球が突っ込むことで毎年決まった時期にまとまった数の流星が見られるという天文イベントです。ふたご座流星群の場合、流星の元になるダス…
今年のGWは好天続きで、個人的には☆撮り三昧となりました。彗星ばかり狙ってましたが、一般天体もいくつか撮ってます。その中から球状星団(多数の古い恒星が球形に集まった星団)を2つ紹介しましょう。まずは北天随一と言われるこの星団↓ 【M13(NGC…
太陽系から89番目に近い恒星であるグリーゼ581とやらを撮ってみた画像がこちら↓ キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8, 総露出時間20分(2分×10コマ),中型赤道儀使用,長野県富士見高原にて5/2未明撮影 トリミングあり 中央に写っ…
皆さんMerry Christmas !聖夜にちなんで、こんな画像を用意しました↓ 【クリスマスツリー星団】 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,ISO800,F2.8, 総露出時間80分(8分露出×10),中型赤道儀使用,トリミングあり 山梨県北杜市明野町にて12/8未…
先週、ガラッド(ギャラッド)彗星を撮影した夜、こんな天体も写してました↓ 【M81とM82銀河】 キヤノンEOS Kiss Digital X + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡(F2.8) 赤道儀架台使用 ISO800 総露出時間50分(5分露出×10コマ加算合成) 18世紀にこの天体…
昨夜は二十日月。夜更けに昇ってくることから「更待月」とも呼ばれるそうです。 その南部のクレーター群を望遠鏡+CSマウントCCDカメラでキャプチャしてみました↓ 地球の大気による揺らぎ(「シンチレーション」と呼ばれる)で像が安定しませんが、 動画とし…
昨夜は満月過ぎの月が煌々と輝いてました。 久々に撮ってみようかと思い立って、21時ごろに東の空にある月を撮影。 撮影画像を適当に処理してたら、いつの間にか眠ってしまいました。 目覚めたのは翌日早朝4時近く。空は明るくなり始めてましたが、 月は西…
今日の夕方、西の超低空に見えた細い月を撮ってみました↓ 昨日の朝5時台に新月となりましたので、それから約1日半後の月です。 この時期は明縁の描く円弧がほぼ真下を向いて沈んでいきます。 反対に秋の夕方に見られる細い月は明縁がほとんど右向きになりま…
この週末は全国的に雪が降り、まだ寒い日が続いていますが、暦の上ではすでに春。 冬の星座であるオリオンが夜半前には西の空に傾く時季になってきました。 そのオリオンが振りかざす棍棒のあたりにある星雲がこちら↓ 【NGC2174】 ニコンD70改 + 口径…
太平洋側では冬晴れが続き、1等星の散りばめられた冬の星座が毎晩のように見えてます。 さて、冬の星座の代表といえば、やはりオリオン座になるでしょうね。 そのオリオン座にあるとっても有名な天体がこちら↓ 【オリオン大星雲】 キヤノンEOS Kiss Digital …
今週末に「10月りゅう座流星群」が極大(流星出現数がピークになる時)を迎えます。 と言っても、予想出現数は最大で1時間に2~3個程度です。 その予想通りだと極めて退屈な流星群ですが、かつて1時間に5000~10000個レベル の流星雨が観測されたことがあるた…
はくちょう座の北東部にこんな天体が潜んでいます↓ 【IC5146】 キヤノンEOS Kiss Digital X + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡 ISO800 F2.8 総露出時間35分(7分×5コマ加算合成) [長野県乗鞍高原にて今年7月撮影] ※画像をクリックすると、大きい画像が…
8月1日からの1週間は「スター・ウィーク」です。 これは多くの人に夜空を見上げて星空に親しんでもらおうという趣旨で 1995年から続いているキャンペーンになります。 メインのサイトはこちら↓ 夜空の記事をメインにしている当ブログも協賛サイトとして登録…
「はやぶさ」の大気圏突入時の閃光が確認されました。 その録画映像(動画)はこちら↓ www.youtube.com ニュース映像はこちら↓ www.youtube.com これで「はじめてのおつかい」ミッション完了! あとはカプセルが無事に回収されることを祈ります。 オマケ↓ ww…
小惑星イトカワを探査した「はやぶさ」が13日に地球に帰還する予定です。 打ち上げられたのは、かれこれ7年も前のこと。 小惑星の岩石(砂)を持ち帰る「サンプルリターン」が主なミッションでした。 2005年にイトカワに着陸。岩石採取作業を行い、離陸にも…
北斗七星の「ひしゃく」の先から2番目の星のそばに、こんな天体が並んでいます↓ 【M97&M108】 キヤノンEOS Kiss Digital X + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡(F2.8) ISO800 総露出時間50分(5分×10コマ加算) 赤道儀架台使用(恒星追尾) [新潟県魚沼市に…
昨日、こちら東京でも桜の開花発表がありました。いよいよ春本番ですね。 さて、この季節の夜、北の空高く昇り詰めるのがこの星たち↓ 【The Big Dipper】 キヤノンEOS Kiss Digital X + 17-50mmレンズ(@35mm,F5) ISO800 総露出時間30分(3分×10コマ加算) 赤道…
先月ご紹介した薔薇星雲のある「いっかくじゅう座」にはこんな星雲も潜んでます↓ 【IC2177】 キヤノンEOS Kiss Digital X + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡(F2.8) ISO800 総露出時間128分(8分×8コマ加算×2フレームパノラマ合成) 赤道儀架台使用(恒星追…
オリオン座の東隣に「いっかくじゅう座」というマイナーな星座があります。 英名では「ユニコーン」といいまして、それなら聞き覚えがあるという方も多いのでは ないでしょうか。頭に一本角のある伝説の生き物が星座になっているのです。 ※Astroarts ステラ…
どこぞの国の社会福祉の話題ではなく、遥か彼方にある星の世界のお話です。 冬の星座として真っ先に思い浮かぶのがオリオン座。 その主要部を長時間露出でとらえた写真がこちら↓ 【オリオン座】 キヤノンEOS Kiss Digital X + 28-75mmズームレンズ(42mmに設…
記事タイトルに示したような紹介文が合いそうな天体がこちら(↓) 【M45】 ニコンD80 + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡 ISO800 F2.8 総露出時間70分(2分×5+12分×5コマ加算合成) [山梨県みずがき山自然公園にて2006年11月撮影] 通称プレアデス星団。和名は…
夜間に見える最も明るい恒星をご存知でしょうか? それはおおいぬ座のシリウスという星です。 この季節には20時過ぎには南東の空に昇ってきます。 2番目に明るい星はカノープスという星です。 その星は、和名では聞きなれない「りゅうこつ座」という星座にあ…
「カリフォルニアの青い空」なんていうタイトルの歌がありましたが、 今回はその地名を冠した赤い星雲をご紹介しましょう。 こんな姿の天体です(↓) 【NGC1499】 ニコンD70+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡にて2005年11月撮影 ※画像をクリックすると、…